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「もうひとつの江戸絵画 大津絵」展の感想

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東京ステーションギャラリーで開催中の「もうひとつの江戸絵画 大津絵」展に行ってきました。大津絵展の感想、混雑具合、グッズについてです。

混雑具合

土曜日の午後に行きましたが、空いてました。

 

展示の始めのところや、最初のフロアの多角形の小部屋だけは、1枚の絵を1~2人で観る感じ。

その他は、1枚の絵あたり0~1人。

 

一つ一つの作品があまり大きくないので心配でしたが、ストレスなく観ることができました。

 

日時指定券で混雑緩和しているようです。

それにしても、前回の会期終わりに行ったバウハウス展よりも空いている感じでした。

 

年配の人よりも若いお客さんのほうが多い印象でした。

 

感想

大津絵は、江戸時代に、庶民の旅のお土産物だったということもあって、気楽に鑑賞しました。

「自分がお土産物屋さんで買うなら、どれを買っただろうなー」という気持ちで観ていました。

先日、「鬼の念仏」を購入したので、次は「雷と太鼓」か「釣鐘提灯」かなとか考えていました。

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本展では、それぞれの画題の意味が解説されていて、大津絵の知識があまりないものでも楽しめました。

ユーモラスな画題は観ていて和みますが、実は教訓や風刺の意味が込められているのだとか。

昔、西洋では、同じように教訓や風刺の意味を持つ寓意画を飾っていたことは知っていましたが、日本でもそういう文化ってあったのだなと。

 

西洋の寓意画は、写真のような髑髏や蝋燭だとか、リアリズムで暗いイメージがあります。

一方、大津絵はおちゃらけています。

鬼、猿、福禄寿とか、ゆるキャラたちが大活躍。

同じ教訓を持たせる絵でも、真面目な絵とおふざけな絵があるのだなと思いました。

 

 

近くで観ていた子連れのお父さんが「あんまり上手じゃない絵だったね」と子どもに言っていましたが、たしかに、「塔」の画題なんて、絵が下手な中学生が描いた絵みたいだと思いました。

でも、下手だからといって味がないわけではないと思います。

大胆な筆遣いが観ていて気持ちがいいです。禅画のゆるさとはまた違う感じだなと思いました。

 

今回の展覧会は、近代以降の文化人たちの大津絵コレクションを集めたという特徴がありました。しかし、私の知識の浅さでは、その特徴による恩恵は受けることがあまりできなかったかもしれません。

本展では、浅井忠などの洋画家、日本画家、民藝運動の面々などのコレクションで構成され、展示されている大津絵が誰の旧蔵品かわかるようになっていました。

この人のコレクションは、こういう特徴があるかな…となんとなく感じるところはあるけれど、言語化できるまで観ることができなかったかも。

 

そのなかでも特に印象に残ったのは、柳宗悦のコレクションとしてまとまった展示されていたのは仏画ばかりだったこと。そのことが意外でした。

大津絵は、初期の頃は仏画がメインで、鬼とか猿とかふざけたようなのは、あとから流行した画題です。

柳は、造形が優れていると、初期の大津絵を専ら収集したそうな。

私はやっぱり鬼とか猿とかふざけたようなのが好きです。

 

グッズ

東京ステーションギャラリーのグッズ売り場って、半分が鉄道グッズなんですよね。私は鉄道グッズには興味がないので、ちょっと物足りなく感じてしまうところです。

 

今回の大津絵展のグッズとしては、図録、絵葉書、クリアファイル、マグネットなどが売っていました。

あと、本展で展示はありませんでしたが、浅井忠の図案による大津絵のポストカードと木版画カード(引用したツイートのがそれです)がありました。

 

今回、私は、クリストフ・マルケ『大津絵 民衆的諷刺世界』(角川ソフィア文庫)を買いました。

大津絵の本は珍しいので、つい、手に取ってしまいました。

78種の画題をオールカラーというのが、うれしいですね。

 

 

それと、展覧会の出口のところで、こちらをいただきました。

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大津絵の制作を体験できる「塗り絵」です。

こういうの好きです!

 

↓そのほかの10月に開催されている美術展

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