最近涼しくなってきたので、衣替えをしました。
衣替えをするたびに、捨てられない服のことを考えます。
ピンクのワンピース
捨てられない服。それは、結婚した日に着た服です。
夫とふたりで、婚姻届を市役所に出し、帰りにフレンチを食べたときに着ていた服。
その服は、暗いピンク色のワンピースで、名古屋で母に買ってもらった服でした。
衣替えの度に、衣装ケースにある、このワンピースを見ると、全然着ていないのだし捨てちゃおうかなと思ってしまいます。
隣で、自分の服の衣替えをしていた夫に、「これ、結局、婚姻届出した時の1回しか着なかったよ」と話すと、「え、2回くらい着ていない?」という返答。
私は思い出そうとしても、もう一度着た記憶がなく。
鏡に写った自分を見てみる
私は、2回だって1回だって、全然着てないのだからやっぱり捨てようかなと思いながら、試しにもう一度、着てみることにしました。
鏡に写る、ワンピースを着た自分の姿を見て、不思議なことに忘れていた記憶が蘇ってきました。
思い出したのは、自分が結婚した日の他に、友達の結婚式の1.5次会でこの服を着ていたことです。夫の記憶が正しかったのです。
そして、同時に、その時の花嫁さんのきれいな姿とか、新郎友人の体育会系らしい余興とか、その頃、自分が仕事を辞めたばかりで、もやもやとしていたことだとかを思い出しました。
服を着ると、その服を着ていたときの記憶が蘇ることがあるのですね。
服を防寒や着飾るためだけのものだと思っていた私には、新鮮な発見でした。
結局、このワンピースは、今回の衣替えでも、捨てる決心がつきませんでした。
このワンピースを着たあの頃と今では、服の趣味が変わっていて、年も取っているので、今後も着ることはないかもしれません。
断捨離。ミニマリスト。無駄。
そういった単語が頭に浮かびながらも、ワンピースを衣装ケースにまた詰め込んだのでした。