公開日に宮崎駿『君たちはどう生きるか』を観ました。
大おじの創った世界=異界に入る前の主人公の少年 槇眞人(まき まひと)のことをうろ覚えで書きます。
宮崎駿のアニメのなかで今までにないダークな主人公でびっくりしました。
パンフレットが後日販売なこともあり、間違っているところもあるかと思います。
※以下、ネタバレがあります。
母の死
空襲による火災で入院中の母親を亡くした。
助けに向かったときにはすでに火の海であった。
父の再婚
母が亡くなった翌年、戦闘機を製造する工場を経営する父親と共に、東京の家から郊外にある豪華絢爛なお屋敷へ疎開する。
疎開先で出迎えた父の再婚相手のナツコは、亡き母の妹で顔がそっくりである。
眞人が会うのは赤ちゃんとき以来で記憶がないのではないかとナツコが推測している。
屋敷に行く道中、妊娠していることをナツコから告げられた眞人は、お腹を触るよう促され、かなり動揺する。
お屋敷にいる使用人のばあやたちが、父親が持ってきたお土産の缶詰に群がっていたこともあり、ばあやたちにも軽蔑しているような態度である。
お屋敷の庭の森には、廃屋の洋館(塔)が建っている。
アオサギに誘われるがまま塔へ入りそうになるが、ナツコやばあやから呼び戻される。
その夜、眞人はナツコから塔の話を聞く。
・塔は「大おじ」が建てたものであること。
・「大おじ」は大の読書家で変になってしまって塔の中で姿を消したこと。
・地下に迷路なようなものも発見され、危険だから閉鎖した。
塔には近づかないで欲しいとナツコから頼まれる。
夜中、父の帰りを隠れて待っていたら、玄関で父とナツコが軽くイチャイチャし始めたため、眞人は自室へ音を立てぬよう逃げる。
学校にも馴染めない
転校初日に父の発案で車で登校するなど金持ちの子ゆえに目立ってしまう。
いじめにあった帰り道、自ら側頭部を石で殴打する。
発熱するほどの大怪我であったため、父から「誰がやったんだ?」と聞かれても、転んだというふうに答える。そのまま学校は休むことに。
父は「そんなことをする生徒は学校にいられなくする」みたいなことを言うほど憤慨し、校長に話に行ったり、学校に300円(おそらく当時としては大金)を寄付して、もう安心みたいなことを伝える。
人間の言葉を話すアオサギに、「母が待っている、死んでいない」などと伝えられ、またもや異界へ行きそうになるが、ナツコが鏑矢を射って追い払う。
つわりで寝込んでいるナツコが会いたがっていることを知っても、なかなか会わず、会っても塩対応。
ナツコに傷の部分に触れられ、動揺する眞人。ナツコに「こんな傷をつけさせてしまって、亡くなった姉さんに申し訳ない」というようなことを言われる。
例の本の登場
アオサギがしつこいので、弓矢を自作し、退治しようと試みる。
弓矢の作成に際し、くすねた父親の煙草を使用人のじいやに渡して協力を得る。
弓矢を完成させたとき、亡くなった母から「大きくなった眞人」あてに贈られた小説=吉野源三郎『君たちはどう生きるか』を見つけ、一気に読了して涙を流す。
つわりで寝込んでいたはずのナツコが行方不明になり、ばあやとじいやが探すなか、眞人は塔へ向かったナツコの下駄の跡を見つける。
そして、たまたま居合わせてしまったばあやのキリコと共に塔=異界へ入る。
ここまでが異界に行く前の眞人です。
こんなダークな主人公、宮崎駿の作品に今までいたっけ?と驚きました。
その驚きは否定的なものではなくて、ダークな主人公もよかったので、次作でも暗くてうじうじした奴を是非作って欲しいとさえ思ったほどです。
つづきます。