今回は番外編として、作品そのもの以外の楽しみ方について書こうと思います。
『未来少年コナン』の制作過程がわかるものや、今でも手に入るグッズ、『ドラゴンボール』への影響、続編についてなど。
文章や設定資料で、より深く知る!
『未来少年コナン』の生みの親・宮崎駿のインタビューは、徳間書店のサイトで読むことができます。
有難いことに、無料です。
書籍『未来少年コナン (ジブリ・ロマンアルバム)』
上記リンクの インタビューは、『未来少年コナン (ジブリ・ロマンアルバム)』という本からの抜粋です。
『未来少年コナン』の本を二冊買った。1981年発行のロマンアルバムは、今となっては見ることのできない作りのビジュアル本だ。デザインというよりレイアウト。編集者が写真を並べながらラフを切り、とにかくびっしりやってやろうじゃないかというその感じがたまらない。僕はこういう方が面白いと思う。 pic.twitter.com/ek6SxfC8Xa
— 鹿子裕文(編集者・著述家) (@yorehen) 2020年6月7日
この本には、設定資料、物語の舞台やメカの解説、作成スタッフと声優陣のインタビューなどが掲載されているそうです。
盛りだくさんの情報で、『未来少年コナン』をさらに知りたいファンは、ゲットしたい本ですね。
私はまだ手に入れていないのですが、メカの設定資料を詳しく見たいので、 買おうかと思っています。
書籍『また、会えたね!』
その他の本では、『また、会えたね!』があります。
こちらは文庫本です。
宮崎駿監督「一話ですが……。僕はもう、一話を見た途端、首を吊ろうかと思った」
— 三馬力 (@NAUSICAA198403) 2020年5月3日
「ラナってのはね、コナンが一目見た途端に、 一生この女のために頑張るぞというくらいの美少女でなければならないと (僕は) 思い込んでるのに、すごいブスラナが出て来ましてね」#未来少年コナン pic.twitter.com/o7d9LDFoQR
原作『新装版 残された人びと』
忘れちゃいけない、原作のアレグサンダー・ケイ『残された人びと』。
原作といっても、アニメとはかなり内容が違います。でも、マニアなら読みたい一冊。
こちらの本、絶版のため、販売価格が高くなっています。
「高いなー、でも読んでみたいなー」と思う方は、近隣の図書館を調べると、意外とあるかもしれません。
それにしても、『未来少年コナン』再人気なのだし、版元には早く復刊してほしいものですね。
メカ好きにたまらないグッズ
リアルタイムでやっているアニメではないので、新品で手に入るグッズは少ないです。
それでも、さすが人気作品。
2020年の現在でも、新品で手に入るグッズがあります。
プラモデルのシリーズが、第5弾まで販売されています。
ロボノイドって、ロボットだけど、無機質でなく、なんだかかわいいですよね。
宮崎駿のメカは、『天空の城ラピュタ』のロボット兵もそうですが、ただの機械というだけでなく愛らしさがあると思います。
このプラモデルのシリーズには、ギガントやファルコもあり、心惹かれます。
OPに出てくるギガントは、人類を絶滅の危機に陥れた恐ろしいロボットのはずなのに、その造形はトトロに近い感じがします。
懐かしい声優さんたち
『未来少年コナン』の第1話を見て思ったのが、「コナンの声、懐かしい!」でした。
コナンの声は、2006年までアニメ『ドラえもん』でのび太の声を担当した声優・小原乃梨子です。
最初、野生児コナンが、のび太の声で、私には違和感があったのですが、見ている中で、コナンのやさしさが伝わってくる声だなと思いました。
他にも、ダイズが『サザエさん』の波平さん役だった永井一郎の声で、懐かしいですね。
ラナ役の信澤三惠子は、『魔女の宅急便』でキキのお母さんの声でしたが、全然、気がつきませんでした。
ドラゴンボールへの影響(?)
『未来少年コナン』のコナンと、『ドラゴンボール』の初期の悟空って、ちょっと似ていると思いませんか?
二人とも、肉親でないおじいさんに人里離れたところで育てられ、自然の中で遊んで馬鹿力になり、女の子を知らない素朴な少年という設定です。
他にも、ジムシィとヤジロベーの見た目も似ているなと思います。
『未来少年コナン』は1978年からテレビで放映され、『ドラゴンボール』は1984年から『週刊少年ジャンプ』で連載されていました。
『未来少年コナン』が『ドラゴンボール』に与えた影響を調べると、すでにTwitterで言及されている方々がいました。
そのツイートは、togetterでまとめられています。
直接の影響ははっきりとわかりませんが、鳥山明がインタビューで「おすきなアニメ」について聞かれた際、「『未来少年コナン』には感激した」と答えているみたいですね。
名作が名作である理由の一つに、他作品への影響があります。
名作であるからこそ、その後の作品に大きな影響を与えるのです。
『ドラゴンボール』は日本を代表する漫画作品だと思いますが、『未来少年コナン』の影響もあって、生まれたとしたら、それってすごいことじゃないでしょうか。
続編はないの?
『未来少年コナン』の続編について、宮崎駿は、次のように話しています。
地球上には、コナンたち以外にもまだほかに生き残っている人々がいるかもしれない。『コナンパート2』をつくるとしたら今度はそういう人々、ことばの通じない相手との関わりを追ってみようと思っていましたが、なかなか難しい。それでパート2はできないんですよ。
(「Conan world 基本設計~宮崎駿・作品設計考」より引用)
『未来少年コナン』の1話で、モンスリーがおじいに話した中にも、「ことばの通じない相手」というのが登場しました。
どんな話になるのか想像できませんが、少なくとも、子ども向けではないような感じがします。
ことばが通じない人間というと、『進撃の巨人』を思い出しますね。
『天空の城ラピュタ』
『未来少年コナン』の続編については、宮崎駿が、NHKのTVアニメシリーズ第2弾として、「海底世界一周」という企画を出したのですが、没になってしまったらしいです。
そして、その企画を基に、1986年にスタジオジブリで『天空の城ラピュタ』を作成されたそうなんですが…。
『天空の城ラピュタ』のどこに、「海底世界一周」の要素がどこにあるのかは謎です。
「海底世界一周」の企画案を見てみたいですね。
『未来少年コナン』と『天空の城ラピュタ』の類似点について、考えてみると、シータとラナは似てますよね。
見た目、性格、追われているところとか。
ラナのお母さんの形見のペンダントが出てきたとき、これが飛行石なんじゃないか?と思ったのですが、これはキーアイテムにはなりませんでした。
ちなみに、設定資料では、ムスカは、レプカの先祖だとのことです。
『ふしぎの海のナディア』
また、ボツになった「海底世界一周」の企画を基にして、テレビアニメ『ふしぎの海のナディア』が生まれたそうです。
『ふしぎの海のナディア』に、宮崎駿は関わっておらず、監督は『新世紀エヴァンゲリオン』の庵野秀明です。
『ふしぎの海のナディア』は、部分的にしか見たことがないので、通して見たいと思います。
Amazonプライムで見られます。
まとめ
今回は、番外編として、作品そのもの以外のことについて書いてきました。
私自身がにわかファンなので、そんな突っ込んだ話はなく、いくつかを浅く紹介してみました。
また、なにか新しい情報を手にしたら、追記しようと思います。
【追記 2020.8】
YouTubeで、『未来少年コナン』を観ることができるようになりました!
合法です!!
公式アニメチャンネル「AnimeLog」(アニメログ)が、権利元に許可を取って、配信しています。
『未来少年コナン』のほかにも、『母をたずねて三千里』『ブラック・ジャック』などを配信。
実際、観てみると、動画再生中の広告の頻度が多いところが難点だと思いました。
でも、公式で無料で観られるなんて有難いですね。
↓「未来少年コナン」1~5回の考察のまとめです。