「民藝好きに行ってほしい」と題して、今まで3店舗ほど紹介してきました。
今回は、新宿にある「BEAMS JAPAN(ビームス ジャパン)」について書きます。
BEAMS JAPANは、全国から日本の魅力を集め、発信することをコンセプトにしたショップ。
「BEAMSって、服屋じゃん」って思われるかもしれませんが、実は、民芸品を扱っています。
民藝好きが見るべきは、1階と5階
JR新宿駅より徒歩3分ほどにある、「BEAMS JAPAN」。
路面店で、地下1階から地上5階まで、すべてビームスのお店です。
服と食事とポップカルチャーにそれほど興味がない民藝好きが見て面白いのは、地上1階と5階です。
1階は生活雑貨から郷土人形まで
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1階は、地域の特産品がいろいろ売られています。
月兎印の琺瑯スリムポット、亀の子だわしとか、民藝とは違うかもしれないけど、なんだかいいよねってもの。
他には、オレンジ色の信楽焼きのたぬき、赤っぽいオレンジ色の赤べこなど、ビームスが産地に別注して作ったものが目立ちます。
「別注」というのが、セレクトショップっぽいですよね。
産地の技術や伝統に、おしゃれセレクトショップが加わってできたものというのに、民藝品の新しい可能性を感じます。
他にも、外国人に受けそうな、「BEAMS JAPAN」という文字と富士山のイラストが入ったTシャツ、マグカップなどのグッズもありました。
おそらく、このお店そのものも外国人受けをねらってのショップなんでしょうが、私が今まで行ったときは、どちらかというと日本人のお客さんが多かったような。
ビームスで服買っているんだろうなというおしゃれな男性とか、「備後屋」の大きな袋を持った民藝好きであろう女性とか。
日本の「ザ・お土産」のものよりも、ビームスが選んだだけあって、おしゃれで、民藝に染まっていない若い人でも取り入れるのに抵抗のないデザインのものが多い感じがします。
5階で器を買いました
5階は、フロアの半分が器。もう半分が洋服や靴です。
器以外にも布ものやカゴなどもあったように思うのですが、器が一番多かったなという感じ。
小鹿田焼、益子焼などの器が置かれていました。
私がこちらで購入したのは、「濱田窯×fennica 別注 六角皿(小)」です。
濱田庄司が生前に作陶していたかたちを基に、生誕120年を記念して、「fennica」が濱田窯に別注した器なんだそう。
濱田窯は、濱田庄司が開窯した窯で、今は次男さんやお孫さんが継いでいるそうな。
「fennica」は、BEAMSのインテリア・生活雑貨のレーベルです。
買うときは、とくにそういう情報を知らずに、ぽってりとした柿釉に魅了され、手に取りました。
六角形のお皿って使い勝手どうなんだろう?と思いましたが、実際使ってみると、ちょうどよい大きさ・深さで、取り皿によいですね。
デザインと機能性、どちらも大切です。
「BEAMS JAPAN」は、ド直球の民芸品店ではありませんし、「オレンジ色の信楽焼のたぬきなんて許せん!」という人もいるかもしれませんが、民藝の新しい可能性を感じるお店だと私は思います。
民芸品をさらにたくさん見たい方は、「BEAMS JAPAN」から2キロほど歩いて「備後屋」に行くと楽しいと思いますよ。