東急ハンズで購入した「初心者向けの金継ぎセット」を使って、初めて自分で金継ぎをやってみました。
「藤井漆工芸 金継ぎ「美」セット」のレビュー、追加で購入したものについて書こうと思います。
「初心者向け金継ぎセット」を購入する際のポイント
大切にしていた、小鹿田焼の器を落として割ってしまいました。
金継ぎをするのに、ちょうどいい感じで割れたので、以前より興味のあった金継ぎをしてみることにしました。
私が、「金継ぎセット」を選んだ際のポイントは、
- 初心者向け
- あまり高すぎない
- 本漆、本金粉を使用するもの
です。
「金継ぎセット」と称していても、接着剤や合成漆を使用するものや、本金ではなく真鍮を使用するものもあります。
花瓶とかならいいのかもしれませんが、私は食器に使いたかったので、「本漆」「本金粉」が入っているセットを探しました。
そして、見つけたのが、「藤井漆工芸 金継ぎ「美」セット」。
本漆20g、本金粉0.2g入っています。
しかも、金額が他の「金継ぎセット」よりも安い。
ということで、購入しました。
「藤井漆工芸 金継ぎ「美」セット」のレビュー
結論としては、初心者の私でも、金継ぎすることができたので、問題のない商品だと思います。
これから購入する人に伝えたいマイナスポイントがあるとしたら、次の3点です。
- 説明が少ない
- 黒漆・弁柄漆が入っていない
- 付属の筆が描きにくい
説明が少ない
付属の折り畳まれた紙1枚に、金継ぎの説明が書かれています。
写真はモノクロだし、細かいやり方の説明がないので、初心者がこれだけでやるのは、不安になるんじゃないかと思います。
私は心細く感じたので、「金継ぎ図書館」さんのサイトと動画を参考にしました。
無料で、丁寧にやり方を教えてくださってます。
他には、『暮しの手帖 第5世紀6号』の特集で、「至極やさしい金継ぎ教室」があったので、そちらも参考にしました。
黒漆・弁柄漆が入っていない
「金継ぎ図書館」さんや『暮しの手帖』の特集記事を参考にすると、黒漆(呂色漆)・弁柄漆というものが必要になってきます。
黒漆(呂色漆)と弁柄漆は、本金をかける前の仕上げで塗る漆みたいです。
「藤井漆工芸 金継ぎ「美」セット」には、これらが無くて、本漆で代用します。
私は比べてないので、あるとないとでは、仕上がりがどのように違うのかはわかりません。
「初心者用金継ぎセット TSUGUKIT」との違い
他のセットだと、「初心者用金継ぎセット TSUGUKIT(つぐキット)」には、黒漆・弁柄漆が最初から入っているようです。
こちらはが「藤井漆工芸」のセットと比べると、お値段がお高いのと、金の量が少ないです。
最初から黒漆と弁柄漆が入っているので、オーソドックスなやり方で、金継ぎを体験したい方には、おすすめです。
付属の筆が描きにくい
Amazonレビューにもあるとおり、付属の筆がすぐに描きにくくなってしまいました。
私は百均で買った平筆を代わりに使いました。
他に、追加で購入したものは、
- ダイヤモンドやすり(百均で購入)
- 小麦粉(麦漆を作るために)
- サラダ油(筆を洗う用)
- 使い捨てのゴム手袋(漆かぶれ防止)
- 段ボール箱(漆を塗ったお皿を乾かす用)
- 使っていない醤油皿(付属の皿が小さかったので、漆を塗るのに使用)
だったと思います(忘れているものがなければ)。
金継ぎを初めてやってみて
割ってしまって、もうダメだと思ったお皿が、また使えるのはうれしいですね。
裏側はこんな感じ。
左側の線は割れた断面どおりにガタガタしていますが、真ん中の線は細く仕上がっています。
実は、割ったお皿より「金継ぎセット」の値段のほうが高いのです。
それでも、新しいものを買わずに、今あるものを大切にするのもいいかなと思い、やってみました。
それと、金継ぎのお皿って、金のラインが美しいので好きです。
今回の反省点は、表面が少しぼこぼこになってしまったことです。
最後に塗る漆をなるべく平らに仕上げることが、綺麗に仕上げるコツの一つなんじゃないかと思います。
ちなみに、「藤井漆工芸 金継ぎ「美」セット」の漆も金もまだ残っています。このまま次回もできそうです。
お皿は割りたくないけれど、金継ぎはまたやってみたい、という矛盾した気持ちです。